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(逆転で勝利を収めた矢内名人)
(女流名人をあと一歩まで追い詰めた中村初段)
120手目△2四玉を見て中村初段は投了しました。後手玉は詰まず、先手玉は受けがありません。終了時刻は17時3分。消費時間は中村3時間、矢内2時間58分(チェスクロック使用、持ち時間各3時間)。勝った矢内名人は準決勝に進出。斎田四段-鈴木初段戦の勝者と対戦します。
▲4五銀の王手に対して(1)△3五玉は▲3六銀△同玉▲4九銀の返し技があります。本譜、矢内名人は(2)△4三玉と正確に逃げました。矢内名人がきわどく逃げ切った感もありますが、まだまだ王手が続く形。何が起こるかわかりません。
中村初段もまた意を決して詰ましにいきました。控え室の検討では詰みませんが、しかし正確に詰まずに逃げるのも簡単ではありません。白熱の最終盤となりました。
矢内名人は△4九龍と決断しました。後手玉は詰まず、▲4九同銀ならば△3七銀以下先手玉は詰みます。しかしここで▲3五歩が絶妙の攻防の一手になっている可能性があります。△3五同香ならば今度は後手玉が詰むのです。どちらが勝っているのかは、まだわかりません。
中村初段は▲5四馬引と香を取りました。後手玉は詰めろになっているのか?!もし詰まなければ△4九龍で後手勝ちのようですが……?!しかしそこで▲3五歩の返し技があるのか?!好局シリーズとなった第1期マイナビ女子オープン、本局もまた大変な熱戦となりました。
中村初段優勢のまま最終盤となりました。しかし矢内名人もいやらしく迫り、いよいよここからが本局のクライマックスです。
(モニターを見つめる控え室の検討陣)
控え室の見解は中村初段優勢です。矢内名人はここから△3四香の勝負手を放ちました。
矢内名人が△5六歩と突き出したのに対して、しばらく中村初段は考えていました。互いに玉が見える格好となって、早くも終盤戦の雰囲気です。
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