10時となりました。久保八段が攻め込んでいます。△3一銀打と受けた図から▲3二銀成△同銀▲2三金△3一銀打は千日手になりそうですが、そこで▲5五角とゆるめれば2四の歩にヒモがついている分先手が得です。羽生王将としては▲2三金のときに△同銀右と取るつもりかもしれません。「久保さんは千日手にはしませんね。はっきりよくしたいと思ってるでしょう」と控え室は振り飛車ノリです。
(前日と同じく久保が先に着座。羽生が追って入室した)
(田嶋三段の読み上げにあわせて1日目の指し手を再現)
(封じ手の局面まで進める)
(立会人の関根九段が封じ手を開封し読み上げた)
(封じ手は▲4五銀。久保はすぐに指した。報道陣が退出し2日目の戦いが始まった)
久保八段の封じ手は▲4五銀でした。ここから2日目の戦いが始まります。
対局場に関根九段、滝七段の両立会人、記録の田嶋三段、報道関係者が入室しました。
1日目の夕食は両対局者は、立会人の関根九段、副立会人の滝七段ら関係者とともに大部屋でとられました。「如月の浜名湖膳」という地元浜松の食材が使われた懐石料理でした。2日目朝は両者とも自室での朝食でした。 (「如月の浜名湖膳」の初形)
おはようございます。浜松は快晴です。本日もよろしくお願いいたします。
(朝の「ホテル九重」)
(対局場からの風景)
「▲4五銀で居飛車が自信のない展開だと思います。▲2四歩や▲6四飛など先手から厳しい攻めが多いので。▲4五銀には△4二角でしょうか。以下▲2四歩△7三桂の展開は居飛車側が手が遅れている気がします。久保先生が有利を自覚していて決めにいくなら▲4五歩でしょう。居飛車側は決戦にこられたら戦うしかありません。羽生先生のぼやきがいつもより多かった気もします。私は居飛車党ですが久保先生のほうを持ちたいです」
「大変な勝負所で封じ手になりましたね。▲4五歩か▲4五銀でしょう。▲4七銀引は気合からも流れからも指さないでしょう。▲4五銀が一番有力ですが、関根先生が▲4五銀を推奨していたので私は2番人気の▲4五歩にしておきます。▲4五歩に△5三銀は▲5五銀で先手よしでしょう。勢い△5六歩▲4四歩と銀の取り合いになりますが、以下△5七歩成▲同金△4四金に▲6四飛などいろいろ手があります。久保さんのほうが面白い展開ではないでしょうか」
(上座の羽生王将が駒をしまう)
(最後にあらためて一礼)
(封じ手までの棋譜)
(久保八段は封じ手を記入のため別室に移動。対局室で待つ羽生王将)
(真剣な表情で盤を見つめる)
(記入した封じ手を持って久保八段が戻ってきた)
(封の部分2カ所にサインする羽生王将)
(久保八段が立会人の関根九段に封じ手を渡した)