駒割は羽生王将が大きな駒得。しかし久保八段も二枚飛車の形を得て、逆転を狙います。
最前線に援軍に駆けつけていた久保八段の金は、美濃城に戻っていきました。久保八段は依然苦しい戦いが続いていますが、この一連の金の動きは棋史に残るでしょう。
(昼食休憩以降も鉄壁のまま残る羽生陣)
久保八段は取れる3三成香を取らず△4四歩。4五桂を支えました。
(昼食休憩時の久保陣。忠臣の金は玉を離れ、戦場に赴いていった)
(2004年2月の王将戦第4局翌日、石見銀山跡をめぐる羽生王将)
手に汗握る中盤戦が続いていますが、形勢はやはり羽生王将よしのようです。
(世界遺産に登録された石見銀山跡)
久保八段が△4六歩と取り込んだあたりからの数手、小林裕士六段の解説です。聞き手は島根県出雲市在住の里見香奈女流初段。
久保八段が駒損を回復して、まだまだ熱戦は続いています。△4五桂打は先手の飛車先をとめた手。対して羽生王将は▲3六銀と立ちました。
(さんべ荘の外に広がる風景)
(対局再開直後の久保八段)
金2枚のはたらきで飛車を取り返した久保八段。香損で若干苦しいですが、打ち込んだ飛車の威力も相当なものです。
(午後のおやつは、両者ともにモンブランと紅茶)