久保八段は龍を捕獲すべく、△5一金と寄りました。故・森安秀光九段を彷彿とさせる一手。控え室では粘り強い関西流の指し回しとの評判です。
(再開直後の羽生王将)
再開後は▲2一飛△1二角打▲2二飛成と進みました。
昼食休憩があけてすぐに、羽生王将は▲2一飛と角取りに打ち込みました。角と香の両取りで、流れが激しくなりました。
この局面で羽生が24分考えて2日目の昼食休憩に入りました。消費時間は羽生5時間31分、久保5時間38分です。
(昼食は両対局者ともに天ぷらそば)
「現在は先手ペースだと思います。玉形の差が大きいでしょうか。玉の周りの金銀の数が、先手は4七銀まで数えれば4枚。後手は2枚ですからね。久保さんとすれば3二角を△2三角~△7八角成と先手の金と差し違えるイメージで指していると思います。羽生王将もそれは実現させる気はないでしょうけれど。(久保八段の△4二金が疑問だったのですか、の問いに)うーん、それはちょっとわかりません。でも羽生さんもよく(▲2四歩~▲3一角と)行きましたよね。これまで類型で行った例はあったのでしょうか。僕も条件は違うものの竜王戦で佐藤さん(康光二冠)と似た形になったのですが(2006年度竜王戦第2局)、行く手はまったく考えませんでした。無理筋っぽい気がしますからね」(東京でネット観戦中の渡辺明竜王談)(渡辺竜王)
(大盤解説場はほぼ満席)
羽生王将が自陣を整備するのに対して、久保八段は△4五歩~△3五歩と動きます。ここから久保八段らしい、絶妙の攻め手順が見られるのでしょうか?
(午前のおやつは、両者ともにフルーツの盛り合わせとホットコーヒー)