久保八段は封じ手まで待たず、17時半過ぎ、△2二歩ではなく△1二角と打ちました。
羽生王将が▲2四飛と走ったのに対して、久保八段は手を止めています。18時を待って、このまま封じるつもりかも知れません。
羽生王将は1時間32分の長考で大決戦に打って出ました。直前の久保八段の△4二金を全否定するかのような踏み込みです。
羽生王将が長考に沈んでいます。▲2四歩△同歩▲3一角△3二飛▲4二角成△同飛▲2四飛△2二歩▲2三歩と大決戦に行けばどうなるのか。
これには△1四角の反撃が考えられるそうです。以下▲2二歩成△3五銀▲2八飛△4六銀(!)▲同銀△2七歩▲同飛△4九角▲2八飛△5八角引成▲同金△同角成▲同飛△6七金が変化の一例。
仮に▲2八飛ならば△2二飛▲同飛成△7八金まで。▲4八飛でも△2二飛▲2八歩△5八金打があります。これは後手の反撃が成功した格好でしょうか。
(対局室隣の間に飾られている、両対局者の人形)
(どこかで見たことのある局面ですね)
久保八段は長考の末、じっと(1)△4二金と立ちました。今年1月の竜王戦3組▲佐藤紳哉六段-△中村修九段戦では、中村九段は(2)△2一飛と引いているところです。本譜の△4二金は▲2四歩△同歩▲3一角△3二飛▲4二角成△同飛▲2四飛が見えているだけに、決断を要する手です。しかしそれでも行く手はないのだろうか?「羽生さんなら突っ込んでいく行くかもよ。まことに素朴な手順だけどね」(石田九段)
(午後のおやつは、羽生王将は和菓子と煎茶)
(久保八段はいちごのケーキとレモンティー)
再開後は△3三桂▲7七銀の2手だけ進んでいます。現在は久保八段が次の手を考慮中です。
(対局再開直前の久保八段)