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またもや歴史に残る名局。そして勝者は、またもや羽生王座でした。終了時刻は22時6分。残り時間は両者ともに1分。第55期王座戦五番勝負は羽生王座が3連勝で制し、王座連覇記録を16に伸ばしました。
△3五同金に対して▲2五桂△同金▲5七角は△4六桂▲同角△3五角▲同角△同金でなんと連続王手の千日手!! もちろんこれは禁じ手のため、この手順を続ければ先手負けとなります。「こんな手順は……見たことがないですねえ」。控え室からは深いため息。
「これは神業的な逆転です。そうとしか思えません。久保八段は(75手目)▲5六角成がわずかにおかしかったか」(藤井九段)▲5七角に対しては△4六桂▲同角△3五銀で後手勝ちのようです。本譜、羽生王座も△4六桂と打ちました。
△3九角で控え室では羽生勝ちになったのではないかといわれています。▲2九玉に△1七角成のとき、羽生王座の手が震えていました。以下▲同金△3九飛▲2八玉△4八とで先手玉は受けても一手一手。後手玉は詰みません。「手つきは羽生必勝です」(藤井九段)どこかで羽生マジックが出たようです!!
依然難解な終盤戦。羽生王座は△2五金とうち、残り8分となりました。対して久保八段は考慮中に10分を切っています。
「現局面は久保ややよし? やや指せる? きわどく先手が残してるかも知れません」(藤井九段)
「これは……。△6八歩は誰も気づかない粘りのある手でしたね。ある人は投了とまで言ってましたが……。深いねえ、羽生将棋は。まだ難解なところがあります。大変な長期戦になるかも知れません」(藤井九段)
(21時前の控え室)
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