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(終局後、関係者一同にチョコレートを渡す山田三段)
(「できれば勝ってからお渡ししたかったんですけど……」と山田三段)
(二転三転の熱戦を制した甲斐二段)
(詰みありを知らされてうつむく山田三段)
17時6分、118手で甲斐二段の勝ちとなりました。消費時間は両者3時間(チェスクロック使用・持ち時間各3時間)。甲斐二段は決勝五番勝負に進出し、矢内理絵子女流名人と初代女王の座を争います。
△6一同玉に対して(1)▲4一飛△5一金▲7一金(!)ならば変化はあるものの、後手玉は勝ちでした。本譜、山田三段は(2)▲5二銀! これは詰みません。なんという劇的な終盤戦。最後に勝ちは、甲斐二段に転がり込んできました。
なんと甲斐玉に詰みが生じました。▲6一龍△同玉▲4一飛で変化はあるものの詰みがあります。山田三段は▲6一龍!! 控え室ではどよめきが起こりました。
△6五桂で山田玉は受けなしとなりました。甲斐玉はきわどく詰みそうもありません。では甲斐二段勝ちかというと、合駒の問題や、6五桂を抜く筋などあってそう簡単ではありません。はたして、山田三段は▲7一銀と迫っていきました。
△8四桂の王手に対して、(1)▲8五玉は△9六金と打って、先手玉は受けなしで後手玉は詰まない。すなわち後手勝ちが勝又六段の見解です。ただし(2)▲9七玉△9五香▲8八玉は難解ではないか。そう言われていたところに、▲8五玉が指されました。
甲斐二段が鋭く迫って、現在はすでにあやしいムード。△9一飛の王手に▲9六歩と受ければ、そこで△8四桂と打たれます。
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